「よっ、待たせちまったようだな。」

「……ああ、待った…
時間は守れってあれほど…」

「まーまー、なんなら待ってる間楽しんでくれてても…
!おっとぉ…これは禁句だったな、謝るっ!
だから、刀をしまえ。な?」

「…ふん…」

「あんたはいつもイライラしてるなぁ〜疲れねぇか?
たまにはこう、煙草でもゆったりとふかしてだな…」

「嫌いなんだよ…こんな人の下卑た欲しかねぇ場所は。
いつ来ても胸くそわりぃ…」

「そう言うな。こんな場所も世の中には必要なのさ。特に今みたいな世の中にはな。
それに、一時の享楽に溺れるだけの場所だからこそ、入りやすくもあり、詮索もされない。
例え、踏み込まれたとしても、とっとと逃げやすい場所でもあるしな。」

「はんっ、テメーみてぇな野郎にはお似合いの場所だよ、ここは。
世の中が変わっても、他人がどうなろうとも、自分さえ気持ち良ければいい、テメーのな。」

「誉め言葉として貰っとくよ。」

「…本題に入れ。
俺は一時でもここにはいたくねぇんでな。」

「んじゃ早速…
今回の場所と人数だ。ちと多いが…大丈夫か?」

「何人でも、やれと言われれば殺るさ。」

「こりゃまた、頼もしいこって…」

「話しは済んだな。俺は行く。」

「ああ、しくじるなよ?」

「…………」

「…これも禁句、か…
名も残らぬ時代の立役者か…それがまだ齢(よわい)16歳の若造とは、誰も思わんわな…」