高い場所から景色を見ると
思い出す出来事。


中学卒業間近。 
私の出身中学では『卒業記念』と題したクダラナイ伝統行事があって
毎年何かしらの騒ぎがある。


かく言う私も
友人たち数人と
『卒業記念』
を実行。

理科室にて、人体模型の首を骨模型の上に乗せ
残りの胴体を
図書室に散乱
シャレコウベは体育館の真ん中に。
作業は予定の1時間以内に終了。

ミッションを達成し、上機嫌で家路に付く友人たち。
が、私は学校へと引き返す。

やってみたかった、もう1つを実行する為に。

体育館の上に登る。

かつて小学校の時に挑んだ時はあっけなく見つかって途中退場。

で、中学でリベンジを決行した。

なぜ体育館の上か?
それはまぁ
理由として簡単な話し。

屋上は何時でも行けるけど
同じ上でも体育館は『行こうと決めないと行けない場所』だから。
そして多分めったに人が行かない場所だから。

実際、業者が点検や修復する場合や用務員が雪下ろし以外は立ち入らない場所だと思う。


体育館の上

屋根の上は思った以上の別世界。 
環境的には最悪
雪で滑るし
風強いし
寒いし…。

でも、凄かった。
上手く言えないけど
『叫びたい』
って言うか

自分が人間っての忘れて
『飛べそうな』
感じと言うか。

まぁ実際に飛んだらヤバイですけどね(笑)

でも、冷たくて痛いはずの風が
気持ち良くて

飛べない事が
モドカシく思えた。

鳥翼は、今はただの憧れだけど
当時の私は本当に欲しかった。

今思えば色々逃げたい事があったんだろうなぁ…
と思う。

世界を変えるアイテムが
自由にそらを舞う『羽』だったのだろう。

そんな事、思い出し。