横田とは、アルバイト先で出会った。
私は大学へ通いながらイタリアンレストランでバイトをしていて、ヘルプで他店に行った時の店長が横田だ。
一目見た瞬間に、彼の事を好きになるような予感がした。
私の恋が始まる時はいつも何かしらの予感から始まる。それは一緒にお酒を飲んでいるイメージであったり隣り合って映画を観ているイメージであったりするのだが、横田の場合は私の部屋で笑いあっているイメージだった。

「今日はよろしくね。」
と笑った彼の笑顔は私の部屋によく馴染む種類のものであったし、料理を作る彼の姿は予感を確信に成長させるには十分な爽やかさがあり、真剣さと遊び心は絶妙なバランスを放っていた。