貴方が退院した時。
私はもう中学生になっていて。

嬉しくて、家族で退院祝いのパーティーをしましたね。中学時代の友達もまた遊びに来たりと、楽しい日々が戻ってきたように思いました。
やっぱり、貴方がいないと家は静かすぎたのです。

それでも、狂ってしまった歯車は戻る事を許さなかった。

貴方は私をしょっちゅう部屋に呼び、よく二人で話しましたね。
貴方の抱えていた病気についても、私は聞きながら泣きました。痣や傷だらけのその腕で、私の頭を撫でてくれましたね。そして、私をあたたかく抱きしめました。辛いのは、貴方だったはずなのに。痛いのも、貴方だったのに。