一気に緊張する空気。

その空気を。

「嘘よ」

少女は自ら弛緩させた。

「絶対に面倒事は起こさないようにって言われてるの。私の役目はその手紙を貴女に渡す事だけ」

彼女は無防備に私達に背を向け、スタスタと歩き出す。

「じゃあね。縁があったらまた会いましょう、メグ・デッドゲイト…稀代の魔女さん…」