修内太の予測通り。

「!」

舞い上がった土煙の中から、ゆっくりと何かが近づいてくる。

既に衣服はボロボロ、それどころか右腕は千切れてなくなり、体のところどころに風穴まで開いている。

片目は潰れて最早使い物にならない様子。

それでも。

「やるなぁ…見直したぜ、小僧」

武羅人は嬉々としていた。

「艶でもここまで俺を痛めつける事はできなかったぜ?」

「知らねぇよ、そんな奴」

近づいてくる武羅人に対し、修内太もゆっくりと歩み寄る。

そして!

「!!!!!」

まるで鉄骨同士をぶつけ合うような音をさせて、クロスカウンター!

「っっっっ…!」

互いの目の焦点が合わなくなる。

お互いに効いている。

それでも。

「くっ!」

武羅人は残った左拳で、修内太は両の拳で、足を止めたままの壮絶な殴り合いを始める!