「大丈夫、修内太?」

よろめいている修内太の体を支える。

武羅人の攻撃は一度も直撃していない。

なのに彼の体は重度の打撲だらけだった。

障壁を張っていてもこのダメージ。

…障壁も、術者によってその効果に差がある。

修内太の障壁は、私のほど堅牢ではないという事だ。

「      」

治癒魔術で応急処置をして、とりあえず修内太の傷の痛みを和らげてやる。

と。

「インターバルはもういいか?」

別の車に飛び移っていた武羅人が言った。

「なら続けようぜ。こういう場所での闘争ってのもスリルがあっていい」

「っ…!」

この戦闘狂!

私は武羅人の発言に怒りさえ覚えた。

こっちは闘う理由なんてこれっぽっちもないってのに、謂れのない闘争に巻き込まれて…!