そこまで言われるとさすがに止めることも出来ないアレンは、仕方ないとばかりに溜め息をついた。


ついでにちらりと時計を見て、そろそろかななどと考える。



それを見ていたのか、メディンと談笑していたリディンはふと話の矛先をユーリへ向けた。



「…さて、と。ユーリ君や、わしらはそろそろ帰るが今日から来るかい??」


「…え?えっと…」


「いくら何でもそれは無理よ、リディンさん」



困ったように眉を下げたユーリにレイが助け船を出す。


頷いた少年にそれもそうかのと呟くと、リディンは首を傾げてルシイルを指差した。



「ならその子はどうするのじゃ?」


「あ…えっと」


「今日はわしが見よう」



そう言い出したのは事の発端のメディン。


驚いたアレン達が一斉に見ると、彼はこちらも驚いたように目を瞬かせた。



「何じゃ一体」


「大丈夫なんですか?一日でも結構ハードですよ」



クナルがそう心配すれば、メディンは柔らかく微笑んどきながら得意気に胸を張る。



「わしをナメるでないよ。これでもアレンの師匠じゃからのう」


「…俺は赤ん坊とは違う」


「わしからしたら同じようなものじゃ」



その発言にやっぱりアレンはふて腐れたのだった。


メディンが気にする様子は全くなかったが。