そんなユーリに更にこちらからも睨みをきかし、アレンははぁー、と長い溜め息をついた。
マケドニスは不思議そうにするのだが、他二人はアレンと同じように呆れた様子。
リルまでもがユーリを眺め何かを感じ取ったようだ。
そして次のアレンの言葉に、一人だけ訳のわからないマケドニスは何が起こったのかを悟った。
「…アホかお前は。赤ん坊あやすのに魔法使うな」
………………。
──…沈黙。
そして、
「………はぁ!?魔法!?」
──…そんなマケドニスの大きな声が医務室に木霊した。
「…えっへへ~、バレたぁ?」
「…バレないとでも思ったか?」
「一応私達も魔力使う身だから…それは無理よ」
レイだけが優しく言ってやる中、ユーリは気にせずペロッと舌を出し誤魔化そうとする。
クナルはリルを抱っこしながらひたすら楽しそうに笑っていた。
…暢気なものである。
「いいじゃあーん♪結果オーライッ!」
「…黙れ。だいたい、ずっと一緒にいてやるっつってもお前は城に住んでないから無理だろ」
「住んだらいいじゃんっ!」
「ふざけんな」