悩む三人だったが答えは見付からず、そうしている内に目的地に着いていた。
軽くノックしてクナルからの返事をもらい、中に入るアレン達。
すると──…
「きゃっきゃっきゃっ!」
「はっはっはー!くらえー、ユーリ様必殺パーンチ!!」
「きゃあーっ♪」
「「「……………。」」」
──…きゃあきゃあ騒ぐ小さな赤ん坊。
それと同様にキラキラ輝く瞳で遊ぶ少年。
リルとユーリがベッドの上で、溢れんばかりの笑顔で騒いでいた。
それを見たアレン達は思わず一時停止する。
「ふふ、いいでしょう?この子、リルの遊び相手にほんっとピッタリ!」
固まるアレン達を前に、クナルは嬉しそうにニコニコ笑ってそう言った。
…それはいいのだが、もっとよく見てほしい。
預かったばかりの金髪の赤ん坊のルシイルが、暴れる二人に挟まれて眠っているのを。
「おいおいおいおい!二人ともストーップ!!」
相変わらず騒ぐユーリの足がルシイルに当たりそうになったところで、マケドニスが慌ててそれを止めに入った。
リルは自分のパパの存在にまた喜び、マケドニスへと小さな手を伸ばす。
一方ユーリはキョトンとしながら彼を見て、振り返り際に更に足を投げ出した。
──…幸いルシイルにはあと1㎜というところで当たらなかったが。