クックと笑うウィスカ。

同じように笑うルティ。


悪戯っ子のようなそれがこんなにも似合う大人はそういないだろう。



「アイツ女は?」

「とびっきりのがいるぜ」

「まじか。気になるな…天から可愛い孫を拝めるってことか」

「レイちゃんは可愛いからなー。すっげぇ美形の子供だろうよ」


楽しみだぜ、と気が早いが言うルティ。

そっかそっかお祖父ちゃんの座は渡さねーぞ、とニコニコするウィスカは、何かに気付いたのかん?と首を傾げた。



「レイちゃん?」

「ん?あ、そうかお前…」

「レイ=アナチェルちゃん?まじか?」


目を丸くしたウィスカは、心底驚いた様子。

それもそうだろう、自分が先日会った小さな女の子が、まさかの将来の息子の嫁(気が早い)なのだから。



「運命ってあるもんだな」

「同感」


しみじみと呟いたウィスカに、ルティは苦笑いした。

そのレイを助けるために、今ここにいるのだが。



今頃犬と石を探しているだろうアレンを想い、目を細める。

彼のためにも、か。




「ウィスカ」

「ん?」

「ちょい物貰うぜ」

「は?探し物って俺の私物?」