「えっと、そう!俺の親っ…」

「…あぁ、国全土捜させてるけどまだ見つかってない」


ユーリの話の内容にあっさり返すアレン。

少年はぱちくりと瞬きして、意外そうに「そんなことしてくれてたのか…」と呟いた。

それを黙って見下ろしていると、いきなりバッとアデルを振り返る。


「てかやっぱり!なあアデル!」

「?」


意味がわからないアレンにユーリは自分の瞳を指差し説明する。


「アデルがな、違う国で俺とおんなじ目の人見たんだって!」

「え…?」

「橙色の瞳!」


それを聞いてアレンは眉を潜めた。

頷くアデルを見て確認してから、しゃがんでユーリの目をじっと見つめる。


何故か一瞬たじろいでいたが、それを無視してアレンは少年の瞳を観察した。



(確かに…見たことあるような…)


だがどこでだったかが思い出せない。

橙色の瞳なんてそういないだろう。

少なくともレヴィオルと北大陸にはごく少数しかいない筈。


自分だってそんなに会っていないだろう。



「なあ、なあ!アレンは見たことないのかよ?」

「うるさい」

「いーじゃん!手がかりだぜっ、手がかり!」