理由を訊ねれば一番にマケドニスが口を開いた。


「レイ様は…アレン様がいなくなられて、落ち込んでいて…」

「俺も詳しくは知らねぇけど、船の上ではそれだけだったんだ」

「…………………。」


レイがおかしくなったのは、やはり自分が関係していたのか。

何となくわかっていたが、やっぱり改めてわかると気が滅入る。


そんなアレンの様子を見て、コニスがでも、と続けた。



「落ち込んでて混乱してたけど、必死だったんだ。気が動転してた」

「それなのに国に帰ってから、急に落ち着いたんです」

「…落ち着いた?」


さっきまで痴話喧嘩していた二人の息ピッタリな返答に感心。

アレンはシリティーの言葉を繰り返し、余分に瞬いた。



「なんていうか…どうにかしなきゃ、って慌てていたのに、何も言わなくなって…」

「でもひたすら悪魔とアレンに執着してた。きっと考え込む内に悪魔が憎くなっちゃったんだよ」


予測でしかないが仮説をたて、コニスとシリティーはわかりやすく話してくれた。

納得したアレンは頬杖をついて溜め息を出す。