「…皇居なら広いから、この人数でも収容出来るだろ」


とりあえず質問やらが来る前に、自分が考えていたことを伝える。



「けどいきなり集団でだと迷惑だし、万が一攻め入るつもりだとか思われたら大変だから」


「ちょ、ちょっと待って。皇居って」


「黙れ、いいから聞け。

シンク皇帝ならちょっとは置いてくれるから、皇居からレヴィオルに連絡しようと思ってたんだ。

さすがに城だからっていきなり何十人も入れるのには準備がいるし。

で、翌日くらいに迎えに来て貰おうと思ってた」



──…説明終了。



これで言いたいことは伝わっただろうとアレンは目で訴える。


しかし見えたのはポカンとして停止した、何とも気持ち悪い集団だった。



「…きも」


「はっ!き、きもいって酷…っじゃなくて、ウグッ!!」


「アンタ、それ本気!?」


何か言おうとしたレノディアを押し退け、ハルアがアレンを見上げいきり立った。


あれアンタ最後尾にいなかったっけ、とか思うアレンを他所に彼女はぎゃあぎゃあ騒ぎ出す。



「皇帝が一般人を相手にするとでも思ってんの!?馬鹿じゃない!?」


「お前らは無理とか言われたら首都で宿でも取る」