呟いたコニスに苦笑いし、リディンは「そうじゃの」と同意した。
「それでも、助けなきゃ」
レイが小さな箱を握りしめ、微かに囁く。
ちらとそちらを見てから、マケドニスは「今からでも出来ることをしましょう」と皆の視線を集めた。
それから再び、またしっかりと話し出す。
「さっきも言った通り、ここに残るのは俺とメディンさんだけ。
レイ様達は戻ってあちらでやれることをして下さい。
まず七帝と各部隊隊長の会議。イル様とギルク様とオージャス様は抜きです。
あの三人には彼らが落ち着いてから知らせます。
それでいいですね?」
勇者の側近の問いにレヴィオルメンバーの全員がコクリと頷いた。
それを確認したマケドニスは今度はスクリーンに話しかける。
「城内にもあまりこのことは言っちゃいけない。信頼出来る各部隊の隊長くらいにまで留めておいてほしいんだ」
…念には念を。
そういうワケだ。
クナル達は頷いてから、またマケドニスの話に耳を傾ける。
「レイ様達は今すぐ帰る準備を。雨が止んだら出発です。俺とメディンさんも。
クナル達は会議メンバーに知らせるのと、あとジスカルについて出来る限り調べてほしい」
『「了解」』