「リディンさんはシリティー様に繋げて下さい。

ルティさんは至急子供たちとレイ様、それからリディンさんをレヴィオルに帰す準備を」


「マケドニスとメディンはどうすんだ?」



しっかりしたマケドニスの言葉にルティが質問する。


側近は海賊王に目を移すと、また静かにこう言った。



「俺はここに残ってアレン様の行方を探ります。

大方の予測はついていますが、メディンさんも念のため手伝って下さい」


「了解じゃ」


「…ま、待って!私も、手伝う…!!」



ずっとリディンの腕の中で泣いていたレイが、しゃくりあげながらも名乗りをあげた。


しかしマケドニスは首を振ってそれを拒否する。



「駄目です。レイ様はお帰り下さい」


「ど、どうして…!?」


「貴女を危険に晒せば俺がアレン様に怒られます」



微笑んでみせたマケドニスに固まり、レイはそれ以上何も言えなくなった。


そんな彼女を宥めアンナに引き渡したリディンは、占星術師お得意である通信をシリティーに繋げる。



「マケドニス、繋がったぞい」


「ありがとうございます」



報告を受けたマケドニスはリディンに歩み寄り、それからスクリーンを覗き込んだ。