「うわぁ~っ!凄い凄いっ!全部海よーっ!!」
「すっげええええ!光ってるぜ!!」
日の光を浴び輝く海。
蒼く揺らめき輝く海。
海、海、海、海。
ひたすら海。
見渡す限り一面、海!
ついにリシェラルク皇国へと向かう日となり、アレンらは今船の上にいた。
メンバーはアレンとレイとマケドニス、リルムとそのお友達、更にさらにメディンとリディンとユーリとルシイルというかなり大勢のもの。
こんなにたくさんルルアンの家に泊まれるワケがないので、寝泊まりは日替わりで分けてホテルとに交互に別れるつもりだ。
ちなみに、今乗っている船も――…
「ただで行けるとか奇跡じゃのう。ルティや、ありがとうよ」
「いやいや~、アレンの頼みとなっちゃあな。メディンにも久しぶりに会えたし俺は全然いいぜ!」
…そう、海賊王ルティ=オルディナの海賊船。
二人ははしゃぐリルムらとユーリ、そしてそのユーリに肩車されるルシイルを眺めながら、酒を片手に喋っていた。
その横でリディンは微笑みながら二人に酒を注ぐ。
どうやら彼女はあまりお酒は好かないらしい。