クナルとリルを医務室のある一階まで送るというマケドニスと別れ、アレン達は最上階へ。
「…そういえば何でついて来てんの」
「いやー、イルにお祝いの言葉をね」
「そうじゃそうじゃ」
「そうそう」
息ピッタリに頷く三人にアレンは怪訝そうな顔をしたとか。
そうしてやがて着いたのはイルの部屋。
アレンも同じ考えだったんだ、と喜ぶ三人だが彼はただ単にレイを訪ねただけだったり。
「入んぞ」
コンコン、と軽くノックをしたアレンは、「はぁい」という高い声の返事を聞くとドアノブを回し扉を開いた。
真っ先に視界に飛び込んできたのは、白い壁に映えた薄いピンクの色。
イルの部屋の家具はその色で統一されていた。
そんな家具の一つ、ソファーに座る人影が二つ。
「アレーン!聞いたあー!?
双子だってぇー!ふ・た・ご!!」
歩み寄るアレンにイルは嬉しそうに大きくなったお腹を指差し言った。
その隣でレイもニコニコしてアレンを見上げる。
「…ギルクに聞いた。よかったな」
「うんっ!FU・TA・GO!!」
「…わかったから黙っとけ」
テンションがいつも以上におかしいイルにアレンは一瞬ガチで引いた。