『ねぇねぇ優希』


振り返って


『20時集合って』

『この後サワちゃんに言いに行かなきゃね』



そう話し出した


サイは


いつもと変わらぬ




笑顔



あれ?



あたし

気の回しすぎ?


って


思うくらい



いつも通り



「そだねぇ」


「場所どこだっけ?」



『んー目立たないとこがいぃよねぇ』


腕組みして考えこむ



『あっ』




『体育館から宿泊棟に行く渡り廊下は?』


「いぃと思う」


『じゃあ決まりねぇ』


ムフフ




何やら企んだような


笑いを浮かべる


サイは


すっかり


いつもの



サイだった