なんともタイミングよく
宿の方が部屋食を持ってきて
下さったらしい。
なんとか私の操は守られたようだ。
「作者…アンパ○マン読み終えるのおせーんだよくそ…」
私は号泣しながら一人呟いた。
危険な狼は部屋に連れ戻していただき、
かけ忘れていた鍵もしっかりと締め切り 万全な状態でご飯を前にした。
私はその料理に一種の感動すら覚えた。
魚はよく味付けされ、かつ香りも損なわれていない。
味噌汁はだしがほどよく出、白米はどんどん進む。
刺身も赤色が綺麗に出、その新鮮さを伺わせた。
口の中で柔らかくとけていく豆腐にも
もはや涙が溢れる思いだった。