「全く…ここに来て5年、まるで役立たないのに胸とボケだけはいいときた…せいぜい客に色目使って笑われてくりゃあいいわ」
りえは煙草をすぃと口元に寄せて
裏からにやりとまりの背中を眺めていた。
一方のまりは漸く6番の席に腰をかけ
そしてたぷたぷとワインを客のグラス
を通り過ぎてダイレクトに口元に運んでいた。
「おっぷぇぷは!ちょっとまりちゃん!グラスこっち!そこは口だからね!
確かに合理的だけども!」
「お客様はまりをお好きではないんですか…?」
「いや好き嫌いじゃなくて!人間的な問題!まぁいいや!まりちゃん今日もいいボインしてるね!触らせてよ!」
「だめでございますぅう」
「ねーいいだろ!まりちゃん」
「あ~もぅわかりました!ドンペリ7本お願いしまーす」
「いやいやお願いしまーすじゃないからね」