人の多い小田急でさえ
春の匂いが立ちこめるのだから

この電車も当然のように
ピンクの香りがたきつめられている様だ。

那須駅に着いた頃には
すっかりお日様もしなびた様子で
時間は15時を指していた。


タクシーを捕まえ、
着いた先の那須の温泉街でたらたらと雑貨を眺める。

木彫りのものやレトロな物。
どれも風情があって、いい香りがする。

店の主人にいい宿はないか と尋ねれば
指を指した先には小高い丘に建つ宿が
見受けられた。

頭を下げて向かった先には
小さいながらも
なかなかモダンな雰囲気漂う宿があった。