「あのぉ~…」

何だこのぶりっ子な声は。

「え?」

「あっ、私ぃ美月 miduki っていいます♪」

「どうも」

顔は…中々可愛い。

普通の男ならイチコロだろ。

俺は興味ないけどな。

「ちょっと…今、良いですかぁ?」

「うん…まぁ」

本当はあんま良くねぇけど。

「キャッ☆良かったぁぁ~、あのぉ…」

「……」

俺は笑って、その子の言葉を待った。

「あのぉ~…」

「………」

黙って待った。

「やっぱり恥ずかしくて言えないですぅ!放課後、裏庭で待ってます☆」

そう言ってどっか行った。

…はぁ!?何だよ…勝手な奴だな。

しかも放課後!?だるいなぁ…。

俺はあの女を探した。

あの女は隣の教室だった。

そして、呼んだ。

「美月チャン」