「沙羅」

名前を呼ぶ。

「え…?」

ケンカした事なんて…どうでもいい。

「腕、どうした!?大丈夫か!?」

今は、あいつの腕が心配だ。

「うん平気、保健室行って来るね」

沙羅…言っても良いか?

「沙羅」

「ん?」

言ってしまおう。正直に…。

「好きだ」

「…え?」

「仮じゃない、本気で好きだ」

言っちまった…。

「え?」

「また改めて言うから」

「うん…。……え?」

とりあえず、誤魔化した。

また、今度。

きちんと言おう。

正直に、好きだと…。

まぁ、もう言っちまったけどな。