「センセ。お見通しだね」

「先生だからね」

「…私ね、あの人の事ばっかり考えてる」

「その子が傍にいないと寂しい?」

寂しい?蓮がいないと?

「…分かんない」

「はは、沙羅チャンが気付くのはもう少し先かな?」

「気付けたら良いんだけど…。あ、もう行くね」

「ん。湿疹ひどくなったらまたおいで」

「分かった、ありがとっ」

「お大事にー」

私はゆっくりドアを開け、出る。

センセ。今の…気付いてた?

今、嘘付いたよ。

自分の気持ち、気付いてる。

蓮がいないと寂しい。

私は、蓮が…。

蓮の事が…。




好き。