「…あっそ、まぁ良いけど」

「…」

私は負けない。

蓮を好きな気持ちは、誰にも負けないから。

「あ、それと私の事は柚子でいいから。同級生だし」

「はい、私も沙羅で良いです」

「了解♪じゃぁね、沙羅」

「はい」

「あ、そだ。蓮は?今日学校来てないみたいだけど」

「多分、遅刻だと…」

「そ。ありがとっ」

そう言って柚子は去っていった。

…あぁ~、緊張したぁ~~~。

…よし、私のやれる事をやらなくちゃ。


翌日、私は蓮を呼び出した。

…というより放課後、帰り道にある公園に寄ってもらった。

「沙羅?」

「蓮、私の事、好き?」

「好きだよ?どうしたの、急に」

「だったら!…柚子ともう、会わないで?」

「柚子…と?」

私は頷く。

「何で?」

「…柚子、まだ蓮の事好きみたいなの」

「え?」

「だから私、不安で…」

自然と涙が出てきた。

理由は分かんないけど…。

「…」

蓮は少しためらって、こう言った。