教師と生徒の関係を超えてしまったあの日から
一か月がたった。
「小林先生、この学校の裏サイトってみたことあります?」
職員室の隣の席の清水先生が突然言ってきた。
清水先生とは、あたしの未来の彼氏でもあった。
「そんなのあるんですか?」
「やっぱり・・・。知らなかったんですかぁ・・」
「えっ?」
「いやっ・・・やっぱりなんでもないです。」
とりあえず、生徒が全員帰ったところで
誰もいない教室で裏サイトを見た。
≪かなでぇす♪
あたし泰嘉様のこと好きなんですっ
告白したいんだっけど・・・。≫
≪亜樹だぁい!!
かなちゃん・・・。告白しても無駄だと思う・・よ。
こんなこと言ってごめんね。≫
≪なつと。
かな知らなかったの?!
泰嘉って小林先生のこと好きらしいぜっ≫
≪かな・・・。
そうなの?!ショック・・・。≫
≪名無し
ってかさぁ。
それって、教師が生徒の夢を奪ったことになんじゃね?!
ってか問題にしてやろうじゃん!!≫
≪Yです。
でも、先生はなんも悪くないわけだし…。
問題にするって無理じゃねぇの?≫
新しいコメントになるにつれ
だんだんあたしの悪口が増えて言った。
≪あたし!!
昨日、泰嘉様が教員住宅に入ってッたよ!!
多分・・・。小林の家カモ?!≫
≪えっ?
じゃぁ付き合い始めたの?≫
≪そうだろっ。
家に入ってたんだしよ!≫
一週間くらい前に
泰嘉がうちに来たのが目撃されていたようだ。