しかし、
清水も先生も見つからなかった。
俺は、仕方なくとぼとぼ歩く。
「勇樹くんっっ!!!」
後ろから声がした。
ふりむくと名前は忘れたが、泰嘉たちと一緒に行ったはずの女子が来ていた。
「何、お前。」
「あ、あの・・・。一緒に行きませんか?」
「ごめん。俺、そんな気になれないんだ…。」
「あたしじゃ・・・あたしじゃダメですか?」
「何が?」
「なんで、先生なんですか?先生のこと好きなんでしょ?」
「何言ってんの?」
「あたし…。勇樹くんのこと、一年のときから好きでした。」
「あっそ・・」
俺はぽっけに手を突っ込み、歩き始める。
「そうですよね…。」