止められない?


私の頭は余りの絶望感に、パニック状態になっていた。

私がそんな状態でも、順子は冷静に住職に尋ねた。

「その怨みの設定は、どういい内容になっているんですか?」


「至って簡単な内容に、定されています。

つまり、『朝倉さんの娘さんと同じ年齢の時に殺す』という事です…」


順子がその言葉を聞いて、更に聞き返した。

「では、私達が21歳になれば、効力が切れるという事なんですか?」


「おそらくは…

でも大変言い難い事なのですが、それまで生き残る事は、とても考えられません」



その時――


境内がどこからともなく、黒い霧が噴き出してきた!!

私達はその霧に、見る間に包まれた。


「こ、これは、さっき電波塔で見た…」


黒い霧の中に、女性の影が浮かび上がった――


「こんな所まで辿り着くなんて…
でももう、これで本当に終わりよ!!」


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