「な、何…
今の黒い霧は……」

私は起き上がりながら、辺りを見回した。


「智子、大丈夫!!
怪我はない?」

順子が智子に駆け寄った。



一体何がどうなったのだろう…
朝倉さんは?

私達は暫くその場で、呆然と立ち尽くした――



「ねえ、ここで3人がただ立っていても仕方ないから…
当初の予定通り、ここを掘ろうよ」

順子の話に私達は顔を合わせ、頷くとスコップを手にした。



もう18年前の事だから、地面も硬くなっていたが、私達は懸命に掘り続けた。

そしてついに――



「こ、これ!!」

私達は慎重に手で土を払い除け、深さ2メートル程の所で白骨化した人間を完全な形で見付けた。

この遺体が、朝倉さんに間違いない!!


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