あれ?
もしかして別れ話のぞいてたの気付かれてない?
意図したわけじゃないとはいえ、罪悪感もあってバレてないなら早くこの場を離れたかった。




「じゃあ、あたしは帰るね。ばいばい」
そう言って走り去ろうとすると手首をつかまれた。
彼の顔がぐっと近づいてきて彼のおでことあたしのおでこがくっつく。




「でもさあ〜。いくら笑子ちゃんがかわいいからって、人の別れ話立ち聞きするのはちょっと趣味悪いんじゃないの〜?」
八重歯をにょきっと出して彼は笑った。