ねっとりとした教室の空気に、さわやかな風が舞いこんだ。
すっと汗が冷え、息苦しさが消える。




外の世界は雲一つない快晴だが、日影に入り風にあたるとこんなにも涼しい。




ふと窓の外を見ると、運動部の生徒たちが容赦ない日差しに照らされ、走りまわっている。



校庭から聞こえる気合いの入った声が遠く感じた。




外の騒がしさとこの空間のギャップがありすぎて同じ世界とは思えない。
俺は白昼夢を見ているようなふわふわした気持ちになって、だからこんなことをしたんだろう。