なぜか清水が申し訳なさそうに 「ごめんね、田中。笑子はさっき先生に呼び出されてたからまだ来ないと思うよ」 と答えた。 壁に掛っている丸時計を見るとすでに5時を過ぎている。 「じゃあ、俺は帰る。長谷川に来たってこと伝えといて」 用があるなら俺のところに来るだろう。 クラスも知ってるし帰っても問題ないな。 正直もうここにはいたくない。 俺はそう思い、清水に伝言を頼むと音楽室をあとにした。