全身が震えた。 体中の血液が一気に押し流される。 この声を一音でも聞き逃したくないのに、心臓の音がうるさい。 「だれ…?」 運命だと思った。 本気で神様はいるんじゃないかと思った。 彼と出会えたことは神様があたしにくれた最後のチャンスだと、そう思った。