「くれねぇの?」


「えっ、あっでも、
これ私が―――――」



そう言ってレモンティーを
持った途端、見事に手が滑って
中身をこぼしてしまった。



その瞬間、私の頭上から
イズミくんの溜め息が聞こえた。



「………っ、ごめっ」


私は改めてイズミくんに
嫌われたことを実感して、
必死で涙を堪えた。




チカちゃんだったら
こんな間抜けな失敗しないん
だろうな、とか


いろいろ考えてる私にイズミくんは



「お前ムカツク」



そう言った。



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