私の感情なんて、社長にはどうでも良いのだから――
「っ・・・」
虚しさだけが増してしまって、悲しむ度にズキズキと痛む心。
報われるコトも、叶うコトもない、未来もナイと知らしめるように…。
自身を戒められるのは、皮肉なコトに“契約”のお陰だけれど。
グッと堪える辛さに、いつも押し潰されそうになっている。
愛しくて仕方がナイ、社長の傍にいると・・・
そんな貴方の吐き捨てた言葉が、いつも心を簡単に抉ってしまう…。
「佐々木の娘だろ…?」
秘書の件を断わろうとしたトキに、ズバッと発せられた言葉。
フッと嘲笑したアノ表情は、未だに忘れられない。
「・・・・・」
その瞬間に、プツンと何かが途切れた音が聞こえたの。
拓海だけは…、ずっと、ずっと・・・
周りの人とは違うって…、アノ日まで信じていたのに――