ふっと、言葉を切る。 「・・・あたしには、この街は合わない」 先輩が、横で笑った。 バカにしたような笑い方。 けれど不思議に、嫌悪感は感じなかった。 「どこに行っても一緒だよ。 それって嫌なことから逃げたいだけだろ?? 逃げたって、嫌なことは何度もある。 どこに行っても」 「・・・先輩、鋭いですね」