「本当に、ワザとじゃねぇんだ。




たまたま試合中に接触してさ・・・相手の右足・・・要するに利き足を、潰した。






だから・・・オレにはもう、サッカーする権利ないんだよ」











サッカーが嫌いになるわけがない。



あの試合があるまで、いや、今でも大好きだ。





ボールを追いたくなる。

相手を抜く瞬間の爽快感を、味わいたくなる。









「・・・お前らしいな」











慰めとも、責めとも取れるような言葉を、ハルは言った。




相手に同情だけは絶対にしない。



オレは、その発言がハルらしいと思う。