近くにあった石ころを蹴飛ばす。 サッカーをしていたのは、中学2年生までだった。 「・・・合わなかった?? あんなにエースとして大活躍していたお前に、サッカーが合わないわけないだろ」 オレは黙り込む。 サッカーをやめた本当の理由は、誰にも言ってない。 親にも・・・兄弟にも・・・幼なじみにも。 「・・・言えよ」 ハルの視線が、暗闇にきらりと光る。