「ガラガラガラ・・・・」
「んあ・・・?」
と私はおめめまんまる、口ぽかーん状態。
そこには山橋がいた。
「これ…木下先生が渡しとけって言ってたから。」と
私の目の前に立っている山橋。
横の唯奈が私をひじでつついてきた
教室はあんなにも、にぎやかだったのに、私の心の中では、
静まっていた。
「・・・・・んありがと」
私は照れ隠しなのか…ちゃんと素直にありがとうと言えなかった。
ガラガラ…
山橋の背中が見えなくなった…。
「山橋・・・に、何渡されたの?」
「えっ…分かんない。」
渡されたのは、茶色の封筒だった。
多分先生にって言ってたからPTAの手紙だろう。
すこし私は、はぁ~とため息をつくと、うつむき加減で言った。
「ねーね…唯奈。私だめかもしれない。」
唯奈はどことなく真剣な顔だった。
私が冗談で言ってないってことを察してくれたのだろう。
教室はあいかわらずにぎやかだった。
「あきらめたらそこで終わり。今からがスタートなんだよ?」
唯奈の言葉はどことなく重く感じた。
教室の中、1人残されたように思えた。
「うん。考えてみる」
きーんこーんかーんこーん・・・・
ベルがなった。