担任の先生に報告すると

大喜びで私たちを歓迎してくれた。



家族たちも大喜びだった。

いつも支えてくれたお母さんは涙をながしながら祝ってくれた。

お父さんはいない。

小さい頃に離婚してもう何年か会ってない。

そんな小さな傷をおったことも、山崎はちゃんと理解してくれてる。


山崎はお母さんが病気で亡くなっている。

形は違うけれど、親をなくした悲しみはお互い理解している。



お母さんは山崎のことを知っている。

紹介したっていうのもあるけど、

私のお母さんと山崎のお母さんは知り合いだったらしい。

そんなこともあって、私たちの交際を認めてくれている。

山崎のお父さんは、単身赴任で外国にいる。

だから山崎は1人暮らし。

よく私の家に夕飯を食べることも多々ある。

でも私は、山崎のお父さんを見たことはない。



「それにしても…合格できてよかったぁ・・・。」

私が何気なくつぶやくと

「そうだな…これからも、お前と一緒にいられる。」

少し暗くなってきた、空。

月明かり…で…、

寂しそうな笑顔を見せた、山崎だった。

どうしたのだろうか…。

新しい学校になる…

「〇〇高校」は、野球の名門高校だ。

甲子園に行く夢も、ほど遠くないのだ。

エースになれなくたって、

【甲子園】には出れるかもしれない!


山崎の夢がかなうと同時に




私の夢も

【叶う】のだ。