「23478・・・23478」


「あった!!!!!!!!!!!!」


横で山崎が発狂している。

私も

「あった…。」

2人抱き合って、喜んだ。

志望校が受かり私たちは、

晴れた高校生生活を始めるのだ。



帰り道、私たちは中学校に戻った。

担任の先生に連絡をしにいく。


「よかったね?」

「おう。」

山崎の横顔は少し大人になった感じがした。

ホッとしたのかな?

まだ早いけど高校生になったって実感が少しした。


大好きな彼は、私の小さな手をそっと包んでくれた。


「お前の手つめてぇーな。」

「冷え性なんだぁー」


山崎の手は暖かく私の頬も同時に暖かくなった。


「ねぇーねぇ。」


「ん?どーした?」


「山崎って将来の夢ある?」

「おう。桃は?」

「私はね…」

将来の夢。

2つある。

1つはもちろん山崎に甲子園につれてってもらう夢。

2つ目は・・・・

「…聞かないよ。俺の夢かなうまでさ。」

「うんッ。」

その時までずっと一緒にいようね。

と小さく心に誓った。