本名を出されたんだ
仕事だってしづらくなる

俺だけが面白おかしく書きたてられるのはなれているし
それが仕事の一つでもあると思っているから、どんな誤報だろうが気にしない

たが彼女には…そう思うと怒りが抑えられなかった

そして俺の大切な女性は、他のことでも気に病んでいた

元義理兄のことだ
まだ刑務所にいると思ったが、仮出所してるなんて

しかも駅で彼女を連れ去ろうとしたなんて許せることじゃない

悪夢にうなされる彼女を見るのは辛かったよ

俺のマネと元義理兄が手を組むなんて、思わないだろ?

俺だって全く考えなかった

もしかしたら彼女をまた連れ去ろうと元義理兄が姿を現すかもしれないとは思ってけれど

マネが彼女に襲いかかるなんて
焦ったよ

本当に彼女が無事でよかった

そして警察の手に委ねられて良かった

警察の手に委ねられてなかったら
俺が犯罪者になっていただろう

彼女を狙う人間は許せない
何をしても彼女から遠ざけたいって思っていたから

俺が犯罪者になる前で、良かったと今は思っている