「あ…そうだ
俺の本が映画化するらしい」

「え?」

莉緒が驚いた顔をした

「喜べ。金がはいるぞ!」

「そういう問題?」

「詳しくは突っ込むなよ
俺だって恥ずかしいんだから
あんな過去を映画するって……どう映画するって言うんだよ」

「映像になるんじゃない?」

「わかってるよ」

俺は莉緒から視線をそらした

母親と寝た男の映画なんて面白いのかよ!

あ…もう、映画になる前に恥ずかしくて蒸発しそうだよ

「莉緒、金が入ったらどっかに旅行しようか」

「旅行よりも美味しい料理を食べ歩きたいなぁ」

「それって俺にたいする嫌がらせですかぁ?
俺、一応モデルなんですけどぉ」

「だって食べたいんだもん」

「わかったよ
ウマいもんねぇ、調べておくよ」

「ありがと」

莉緒が笑った

やっぱ莉緒の笑顔は最高だ

俺は、莉緒に近づくとキスをした