「…単語帳覚えたい」



「あ?」



「図書館行きたい」



「…あ゙?」






結局、私はチラシの
手伝いをしている。






…負けた




こいつに負けた。






断ったはずが
セナは上手く丸めやがった






『協力すんなら、参考書やる』






…逆らえない





参考書が欲しかった。





でも、お金が足りない




畜生





セナは卑怯だ。





イラストを書きながら
愚痴愚痴言う私に


セナは眉間を寄せて
私を睨みつける。





全く怖くない





慣れた






「…参考書約束だから」



「おー」



「絶対」



「…その変わり逃げんなよ」






逃げねーよ




私は目で返事する。





チラシの中のイラストは
上出来なものだ




犬がうますぎる




野良犬は一旦広って
内緒で図書室に持ち込み。



大人しい