それから詰まらない
授業をやって



詰まらないHRをして




…帰り。





やっと帰れる。





スッキリとした顔だと
自分でも思う。




それくらい、学校は
詰まらない








「バイバイ、セナ」



「おー。サユリ」






ちょいちょい





…………?






草村の方へセナが手招きする。






何だ何だ




私は足の方向を変えて
セナの方へ向かう。






「何?」



「見ろよ、犬だ」







ガサガサと草村に
いるのは



セナが指差す、子犬。





小さい




何故学校の敷地内に。






「どうしたの、ソレ」



「いや。犬」



「……ウチ、飼えない」



「え」



「え」






こいつ、私に
飼わせるつもりだったのか。