「あの」



「「あ゙」」







鞄から犬を取り出す






「これ、可愛いですよ」






犬を持って相手に
差し出しながら



私は説明を続けた





「ざっと見て今は4ヶ月くらいですし、体重も全然軽いです。オスで見た限り人懐っこそうな性格なので、此処の環境にもすぐ慣れるだろうと思います。この犬の種類は噛みません」







二人共呆然として
私を見る






説明おしまい






私は飼ってくれれば
それでいい




この親戚の家は
学校から近いし




毎日会えるから。







「お、おう…」



「そうなのか…」






二人共私の説明が
聞けたのか




何やらお兄さんの方は
呟き出した。





手の中の子犬が欠伸をする







「いいじゃんいいじゃん。飼おうよ、兄さん」



「……そうだな、噛まないなら……」



「ね?決定決定!セナ、サユリちゃんこの子飼うわ」



「うぬ…」









よし、大成功。