「誰か親戚いないの」
「……あー、」
「何?」
「まあ、近くにいるっちゃいるけど…」
視線を泳がせる、セナ
何故そんなに動揺する。
「そこで飼おう」
「や、待て。待て待て」
「何か問題あんの」
「…別にいいんだけど
ちょい荒れる」
ドカドカドカ
ガッシャーン!
…ただ今、セナの
親戚の家。
飛び蹴りや
拳が飛び回る。
何故だ
何故家に来るだけで
こんなにも争いが…
「だから、此処で犬飼わせろっつってんだよ」
「ざけんな。俺は基本トイプードルしか受け付けねぇ」
「知らねーよ、似たようなもんだろ」
「あの毛なめてんじゃねーよ!」
何の子供だよ、コイツら
私が飼いたいって
言ったのもあるけれど。
…こんなことに
なるとは