その問い掛けに、おきちゃんは「ふふ、」と笑って言う。


「それ、あたしからのプレゼントじゃないですから!」

「え?」

「それはみんなからです!館長に、つぐみさんでしょ?あと、彼方さん!」


みんなでお金出し合ったんですよ、そう言われ
あたしは胸に込み上げる熱いモノを、止める事が出来なくなった。



「…っ、ありがとぉ、」

「えっ!?ちょっ、織葉さん泣いてるんですかっ!?館長~っ!」


泣き出したあたしに
慌てたおきちゃんは、バタバタと足音を鳴らして館長へ駆け寄ってゆく。


そんなみんなの優しさに、あたしの心が満たされていくのがわかった。




…あたしは幸せだ。


大好きな星に囲まれて
こんなにも素敵な仲間が居て。

こうして、25歳という節目をそんな人たちの優しさに包まれて迎える事が出来るなんて。


ちょっと前のあたしだったら、きっと考えられなかった。


誰かを信じる事
愛する事も出来なくて、自分から心を開こうなんてしなかった。


そうする事で、あたしはずっと過去から逃げていたんだもの。



でも、もういいんだよね?

誰かに頼っても…信じてみても、いいんだよね?





「あ、でも!一番感謝するべきなのは彼方さんですよ!」

「…え?」

やっと泣き止んだあたしに
館長の元から戻って来たおきちゃんは、ニッコリと笑って教えてくれた。




「ホームスターにしようって言ったの、彼方さんなんですよ?」