「何かいい事あった?」

「え?」



ぱっと星空が消えて
照明に照らされたドーム内で、彼方と視線がぶつかった。


彼方はすぐに目を投影機に向けると

「最近よく笑ってるから。」

そう言ってもう一度天井に星空を映す。



どうやら、最近のあたしは彼方から見ると笑う事が増えたみたいだ。

意識してなかったから、少し返事に困った。



「…そう?いつも通りだけど。」

「ふーん…。」


ドーム内は暗くなったり、明るくなったりで、昼なのか夜なのかわからなくなって来る。

ここの所、投影機の調子が悪いらしく彼方は真剣な顔つきで機会を睨みつけていた。



しばらく沈黙が続く。

ドーム内は相変わらず昼と夜を何度も繰り返す。



すると忙しなく動かしていた手を急に止めて、星空の中で彼方は尋ねて来た。


「star letterの人と、上手くいってんのか?」



ドキっと心臓が跳ねた。